自家がんワクチン療法

自家がんワクチン療法
=
術後の再発・転移予防を
目的とした治療です。

自家がんワクチン療法の実際

患者様ご自身のがん組織が必要となります。
現在かかっている主治医の先生に、患者様のがん組織(ホルマリン標本またはパラフィンブロック標本で組織量として2gあるもの)を提供いただけるかどうか、ご相談ください。
手術を受けた病院では、一定期間、患者様のがん組織を、ホルマリン浸けか、パラフィン包埋ブロック状態で保存しております。
患者様のがん組織が残っているか、手術を受けた病院にお問合せ下さい。
がん組織が病院に保存されているのにも関わらず、患者様のがん組織の返却に応じてもらえない場合は、がん組織の確保(外部サイトへリンク)をご覧ください。

自家がんワクチン作製には、一週間程度かかります。
通常2週間に1度、計3回、皮膚に注射します。
この前後の免疫テストも加え、全5回の注射での治療となり入院する必要はありません。(場合によっては1週間ごとや10日に1回でも可)、上腕の皮内5ヶ所に、自家がんワクチンを注射します。
抗がん剤のように髪が抜ける等の強い副作用はありません。自家がんワクチン注射局所の一時的な腫れや一過性の発熱はありますが、いずれも自然治癒する範囲で、大きな問題になるほどのものではありません。
全治療期間は、約6週間となります。

副作用・リスク

稀に発熱と悪寒及びそれに伴う震えや注射部位が一時的に赤くなったり熱を持ったりすることがあります。個人差はありますが、通常1~2日程度で軽快します。その他、成分採血の際に口の周りや手足のしびれなどが起こることがあります。既往にリウマチ、膠原病等、自己免疫疾患のある場合は、病状の悪化をきたす恐れがあります。現在、間質性肺炎を患っている場合は、治療できないことがあります。

本治療について

本治療は、医薬品医療機器等法における未承認医薬品等に該当しますが、再生医療等の安全性の確保等に関する法律により治療の実施及び製剤の製造が承認されております。
クリニック内において、ご本人の血液から免疫細胞製剤を製造いたします。

治療の流れ

相談(初診)

患者様やご家族のご相談をしっかりお聞きし、詳しい治療内容やスケジュールなどをご説明いたします。(随時開催の相談会にお申込みください)十分なご理解をいただき、ご同意を得た上で治療に入ることになります。(初診)

治療期間

テスト

自分のがん組織に対する免疫反応の有無を見るため、テストを行います。
右前腕内側の皮内にあらかじめ処理したがん組織の一部を注射します。

投与

免疫反応テストの2日後(48時間後)、発赤の直径を測定します。
同時に写真をとっておきます。
引き続きワクチン(1回目)を左上腕の皮内の5ヶ所に注射します。

投与

1~2週間後に、今度は右上腕皮内にワクチン(2回目)を5ヶ所注射します。

投与

1~2週間後に、今度は左上腕皮内にワクチン(3回目)を5ヶ所注射します。 ワクチン投与は計3回です。

テスト

第3回目のワクチン注射の2週間後、左前腕内側の皮内に再度免疫反応テストを行います。

効果予測判定

免疫反応テストの2日後(48時間後)、発赤の直径を測定します。ワクチン療法の効果は、必ずしもすぐにわかるわけではありませんが、ワクチン接種前の皮内反応と接種後の皮内反応を比較することにより、患者様の体の中で、自己の腫瘍に対する免疫反応の変化を推測することができます。

治療スケジュール(プロトコール)

原則として、ワクチン3回と前後の検査2回の計5回の注射投与のみで1コースの治療が終了します。 お預かりしたがん組織を加工して自家がんワクチンを作製します。ワクチンの作製は無菌的に行なわれ、作製期間は約7~10日間です セルメディシン(株)と技術提携により、品質の高いワクチンを提供いたします。
閉じる