はじめに
この度は、輝鳳会がんのクリニックのホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
このページをご覧になっているのは、肺腺がんと診断された方、そのご家族、お知り合いの方だと思います。
現在、告知を受けたばかりの方、また今まで様々な肺腺がん治療を受け戦い続けてきた方、 ご家族ともども大変な思いをされていることと拝察いたします。
肺腺がんは、主に抗がん剤、場合によって外科手術や放射線治療、という三大療法が標準治療となっております。
しかし、肺腺がんは進行、転移しやすく、標準治療だけでは対応しきれないのも事実です。
肺腺がんは、非小細胞肺がんの一種です。
日本人には特に多く、肺がんの半数以上が肺腺がんです。
肺腺がんは、非常に進行のスピードが早く、発見された時には既に転移していることが多いのも特徴です。
体中に転移しますが、特にもう片方の肺、肝臓、腎臓に転移しやすいといわれています。
肺腺がんは、肺の末梢部分に発生することが多く、 初期段階ではあまり自覚症状がありません。
進行すると、空咳、たん、胸の痛みのほか、胸水が溜まるケースも多く見られます。
また、肺腺がんはリンパ節や他の器官に転移が起きやすいため、 身体全体に酷い倦怠感や激痛を感じることもあります。
5年生存率は早期の肺腺がんで高いといえますが、進行肺腺がんでは低くなっており、非常に治療の難しいがんです。
肺がんの中でも、肺腺がんは喫煙との因果関係が薄く、非喫煙者の方にも多く発症します。
現在、肺腺がんの原因は、女性ホルモンと大気汚染が有力視されています。
女性ホルモンについては、ホルモン補充療法を受けた女性に肺腺がんの発症率が高いことが以前から報告されていましたが、女性ホルモンの一種、エストロゲンの量や濃度が、肺腺がんのリスクを高める要因の1つであると考えられています。
肺腺がんのもう1つの原因として推定されるのが大気汚染です。空気中にある有害物質を吸い込むと、肺の細胞が傷付き、肺腺がんが発生するリスクが高くなります。
免疫細胞療法には、活性化リンパ球療法や樹状細胞療法、ワクチン療法など多くの治療法がありますが、
肺腺がんに対しては、NK細胞療法が有効との症例がすでに報告されています。
肺腺がんにはNK細胞療法が最も適していると考える理由
がんのクリニックでは多くの肺腺がんに高活性化NK細胞療法を実施してきました。
免疫細胞療法は、患者様の持っている免疫細胞の力を高めて肺腺がんと戦う治療法です。
培養する免疫細胞の種類で、主にT細胞を活性化し増殖させる「活性化リンパ球療法」と、主に樹状細胞を活性化し増殖させる「樹状細胞療法」、そして主にNK細胞を活性化し増殖させる「NK細胞療法」があります。
T細胞は、比較的培養が簡単で、増殖させやすいのですが、そのままでは、がん細胞を悪者と認識することが出来ないという難点があります。
樹状細胞は、T細胞にがん細胞の特徴を教えて、がんを攻撃できるように教育する細胞です。
そのためには、樹状細胞にがん細胞を食べさせる必要があり、手術でがん細胞を取っておかなければなりません。
さらに、樹状細胞は増殖力がほとんどなく、大量の樹状細胞を採取するために、特殊なリンパ球分離装置を用い、1~2時間かけてアフェレーシス(成分採血)を行う必要があります。患者様への負担も大きく、全ての患者様には適応できません。
NK細胞は、ナチュラルキラー細胞という極めて原始的な細胞で、がんであれ何であれ、異物と見れば即座に攻撃する性質を持っています。
これまでは、T細胞が比較的簡単に培養できるので「活性化リンパ球療法」を施行しているクリニックがほとんどでした。
しかし、最近では免疫力の主役はNK細胞であると考えられており、肺腺がん治療にも、NK細胞を選択的に増殖させた「NK細胞療法」で良い結果が期待できます。
「NK細胞療法」は治療実績の多い「活性化リンパ球療法」から進化した治療法です。
がんのクリニックでは、肺線がんには、NK細胞を活性化し増殖させる「NK細胞療法」が最も適していると考え、施行しております。
肺線がんに対する標準治療の限界とは…
肺腺がんは進行が早く、発見された時には外科手術を行えないことがほとんどです。
また、肺腺がんは放射線の効果が出にくいうえ、肺は放射線に弱い臓器です。
治療のため多くの放射線を当てると、肺腺がんは縮小せず、かえって副作用に苦しめられることもあります。
一般的に肺腺がんの治療で中心になるのは抗がん剤治療です。
しかし、肺腺がんは抗がん剤の効きにくいがん種でもあります。
そもそも抗がん剤治療は、治癒(完全に肺腺がんが無くなる)ではなく、腫瘍の縮小が目的となります。
腫瘍の断面積が2分の1になった状態が4週間続けば、奏功した(肺腺がんに効果があった)と表現されます。
残念な事にその奏効率自体も、患者様にとって満足のいくものではないのが現状です。
抗がん剤治療では、患者様の耐えられる最大限の抗がん剤を投与します。
そのため副作用も大きく、QOL(生活の質)の低下を余儀なくされます。
さらに、抗がん剤の副作用は患者様自身の"がんと戦う力=免疫力"を低下させてしまいます。
奏功しなかった場合には、抗がん剤の毒性のみを受けてしまうことになり、結果として延命期間がごくわずかということもあります。
また、肺腺がんは再現率が高く、治療しても約半数は再発するとされます。再発、転移した肺線がんは進行が速く、治療も困難だといわれます。
免疫細胞療法は抗がん剤の副作用でていかした患者様の免疫力を補います。
がんのクリニックでは、肺線がんの標準治療と高活性化NK細胞療法を併用されている患者様、再発防止に治療を受けられる患者様もおられます。